「私の防災手帳」をつくってみましょう

「私の防災手帳」を作成してみましょう。

この数年は感染症が拡がり、避難所でもプライベートスペースを広く取り感染予防にも配慮されるようになりました。

最近のベビー防災の講座では、災害発生時に慌てないように「私の防災手帳」「我が家の防災手帳」をどのように作成をしたらいいのか知りたいというお声をいただいています。災害時は日常が大きく変化をします。日常を保つということが難しい状況を想定し、あらかじめ準備をしておくことを小さなお子様を育児してご家族へお伝えしています。

ここでは、災害時を想定して「私の防災手帳」の作り方をお伝えします。赤ちゃんと幼児では準備するものが異なります。また、小学生になったお子様はご家族で一人一人の準備をおすすめしています。何が必要で何が不要なのかを家族で話し合いながら楽しく作成していくことが大切です。

まず、ノートを準備するところからはじめます。

自分の好きなノートで構いません。大きさはA5サイズくらいが見やすく、持ちやすい大きさですが、人によって感じ方が異なりますので自由に設定してください。ただし、備蓄品の中に入れますので、逃げるときに大きいとどうしても重くなりがちです。重さも重要なポイントとなります。

一人1冊あると備蓄品を数個用意するときに入れられますね。

表紙となるところには「我が家の防災手帳」と記載します。この名称が好まない方は、自由に名称を作ってみてください。

「お子様の名前を入れて○○ちゃん成長日記」にすると成長を楽しみながら防災への意識が高まるかもしれませんね。

 

最初に記載することはご家族で話し合って一番重要なことを記載されることをお勧めします。

これは遺書ではありません。生きるために、必要な生活の知恵であり、災害を乗り越えるためのパワーとなる大切なノートであることを意識してください。

 

書き忘れてはいけないことを順番にお伝えしていきます。

  1. 家族の連絡先 特に一番に連絡したい人、および緊急連絡を取りたい人の携帯番号を記載します。まずは家族の安否確認を一番にしましょう。
  • 夫・妻・
  • 保育園・幼稚園・学校
  • 災害時伝言板 171
  • 職場
  • 知り合い

など、順序良く。優先順位をつけて記載します。

夫婦によっては記載順序が異なることもあるかもしれませんが、そのあたりは同じにしなくてもそれぞれの優先順位を大切にしてください。

一番大切なのは家族です。どのような職場にあろうともまずは家族の安全を確保の安否確認

 

2. 避難場所

避難場所には住民の安全を確保するために一時避難場所・二次避難場所をあえて分けている自治会もあるかもしれませんので、お住いの自治会に確認をしてから記載をしましょう。

また、お天気の良い日などに家族そろって避難所確認のためのお散歩をして避難所までの経路を歩いてみましょう。避難所までの生き方が一つの場合もあれば何通りもある場合もあります。実際に土砂崩れを起こしていたり、水があふれて通れなくなる可能性もあります。危険チェックなどもしておくといいですね。準備をして損をすることはありませんので、楽しみながらお散歩してください。

ここは災害時に家族が出会う大切な場所という意識を忘れないようにしてください。

 

3. 子どもたちが集団生活の場にいるときの連絡方法

 誰がどのように集団生活の場に連絡をするのか。集団生活の場からの連絡を受けたときの連絡についてどのように共有するのかあらかじめ決めておく。

 

4. 予防接種の記録コピー

生まれたときからの予防接種記録を記載する。コピーをして貼り付けることでも特に問題はない。いつ、どこで、何の予防接種をしたかわかるようにしておくことが大切。

  1. アレルギーの記録・命に係わる禁忌事項

アレルギーの名称・何に対してアレルギーがあるのか。服用している薬、塗り薬の名称は最低限記載します。月齢が進むと薬や症状も変化するので、その分は情報の差し替えや追加をおこなう。子どもの場合は経過が分かるように追加方式のほうが伝わりやすい。

5. 内服中の薬名

現在使用している薬の名前と方法を記載する。終了した薬をいつまでも記載をしておくと、災害時に混乱を起こすので常に正しい情報へ更新しておきましょう。

 

6. 命に係わる禁忌事項

アレルギーに含まれない内容で必要なことを記載します。

例えば、大きな音や突然の環境変化に対して不安定になる。

ストレスが加わると発作を起こすなど、大きな変化に加えて小さな変化についても記載をしておきます。

7. 家族の写真

災害時だけではなく、家族の写真や子どもの写真は心を癒してくれます。子どもの書いてくれた記念の絵画なども小さくコピーをして貼り付けておくといいかもしれません。

 

8. 準備品の中に入れたものを記載しておく

準備した備蓄品は定期的に交換していても何を入れたか忘れやすいものです。何を準備しているのか一目でわかるようにしておくことで交換日もわかりやすくなるでしょう。

 

9. 子どもの成長記録

母子健康手帳にも記載をしたり、様々な形で記録を残している方も多いかと思います。最近では子どもの成長記録を残すアプリもありますがここでは紙媒体にも記録を残すという選択をあえてします。

我が家の防災手帳作成の目的は、少しでも日常生活に近いところで防災リテラシーを持ち続けるために作成をするためです。一度準備をして終わりではなく、それは継続して意識をし続けることに意義があります。

そのために普段から家族で話し合い、緊急事態が起こった時でも対応ができるように準備を進めておくという考え方です。

早速皆さんも我が家の防災手帳を作成してみてください。